フェイント王子たち


「ケチ〜」

「なんとでも」

…もう、入学祝いあげるの止めようかなぁ。

「で、アリおば、何しに来たの?」

「…。ほら」

「ん?」

大吾に向き直って、持って来た封筒を手渡した。

「入学祝い」

「あっ、本当にくれるんだっ。サンキューっ、アリおば」

ま、嬉しそうにしてるから、良しとしよう。

「じゃ、適当にお風呂入って寝なさいよ。私、明日から普通に会社行くから、私に合わせて起きてくる必要ないけど、出掛ける時にはちゃんと戸締まりしてってね」

「は〜い」

「じゃ、おやすみ」

「おやすみ〜」

こうして私と大吾の二人暮らしが始まったのだった。