フェイント王子たち


「東京見物」

「何処行くの?」

「まだ決めてない。一応、ガイドブックは持ってきた」

「ガイドブックね。何処行ってもいいけど、お金あるの?」

「ない。アリおば、入学祝い頂戴よ」

「ええー?この前、幾姉ちゃんにお年玉預けておいたでしょ?」

「あれはお年玉じゃん」

まあ、確かに。は〜、ま、仕方ないか。これも『叔母』の務めかな。

「わかったわよ」

「ん?」

大吾が口一杯頬張った状態で私を見る。