フェイント王子たち


「今のは大吾くんが、悪いな」

って、穏やかな声で昭次さんが大吾を見つめた。

「男の価値観なんて、結局わがままで自分勝手なもんなんだよ。有栖さんはそれに振り回されてしまっただけ」

昭次さん…。

「だから、謝っといた方がいいんじゃないか?」

「…」

「じゃないと家追い出されるぞ、『アリおば』に」

って、昭次さんは真顔になっていた大吾にニマッと笑いかけた。