フェイント王子たち


「すみません、マスター遅くなって」

入口のドアが開き、小走りに入ってきたのは昭次さんだった。

「おう」

「いらっしゃいませ」

と、昭次さんは私たちに笑顔で会釈するとそのまま奥に入って行った。

「…アリおば」

ん?不意に大吾に呼ばれて振り向く。

「顔」

「顔?」

「ニヤけたよ」

っ!

「な、何言ってんのよ」

「別に〜」

無表情にズズッとコーラを啜る大吾。別にって…す、鋭いっ。