フェイント王子たち


「え?違うんですか?」

「亮、余計な事言わなくていいから」

マスターはちょっと強い口調で呟いて、亮義兄さんを見る。

「いいじゃねーか。お前が実は印税生活で、ここは趣味だってバラしても」

「え?」

隣で大吾もコーラを啜るのを止めて、思わずマスターを見ちゃってる。

「お前なぁ…。余計な事を」

「え?どういう事なんですか?」

印税生活って?

「有栖ちゃんは若いから知らないだろうけど、俺達が結婚した頃、こいつ、アイドル的人気のロックバンドやってたんだよ」