フェイント王子たち


「ああ」

「じゃ、マスター、結婚式には来られてましたか?」

「ははっ。有栖ちゃん、こいつが来るわけないだろ」

「え?どうして?」

そこまでの仲じゃないのかな?

「お待たせしました」

亮義兄さんが答えを言う前に、マスターが私たちの前にカクテルを差し出した。

「あ、頂きます」

私も亮義兄さんもまずは、カクテルを一口飲む。

「あ、ひょっとして、有栖ちゃん、こいつの事、単なるバーのマスターだと思ってる?」