フェイント王子たち


「こんばんは、マスター」

「ああ、有栖ちゃん」

「ん?ひょっとして?」

「はい。ここ、私の唯一の行きつけバーなんです」

そう、亮義兄さんが連れて来てくれたのは、マスターのお店『Noise』だった。

「あっそうなんだ。な〜んだ。拍子抜けだなぁ。おい、岡林、お前知ってたのか?有栖ちゃんが俺の嫁さんの妹だって…」

「知らないよ。ここでお前の話になんかなったことないから。ねえ」

「はい…」