フェイント王子たち


「さて。そろそろ晩飯の時間だな」

亮義兄さんが台所の置き時計を見て呟いた。

「腹減り過ぎ〜」

亮義兄さんの声を聞き付けて、お腹を摩りながら大吾が部屋から出て来る。

「晩御飯、どうします?」

「幾からは、有栖ちゃんの手料理の味を見てこいって言われたんだけど」

幾姉ちゃん、私の料理の腕、疑ってるなぁ。

「アリおばの料理は嫌でも明日から毎日食べるんだから、今日は食べに行こうよ〜」

おいおい、大吾、嫌でもって…。