フェイント王子たち


「ヤバい、時間になってきた」

「何の時間?」

「ん?映画」

「映画?え?今、見てきたんじゃないの?」

「見てきたよ。2本目だよ、2本目」

「ウソッ?一人で2本も見んの?」

「悪いかよ」

「暇だね〜」

「うっせぇ。とにかく、俺は出るぞ。お前は?」

「じゃ、私も帰ろうかな」

私は立ち上がって、川合の後ろについて、入口のレジへ。そして、川合にヒョコッと頭を下げてみる。