フェイント王子たち


「いらっしゃいませ」

「私コーヒー。有栖は?」

「じゃ、私も」

「コーヒー2つですね。かしこまりました」

ウェイトレスが立ち去ると、雅姉ちゃんが鞄の中からA4の封筒を取り出して、私の方に向けた。

「はい、これ。さっき言ってたパンフレット」

「え〜。だから、お見合いなんてしないって」

「しなくてもいいから、持って帰りなさい」

「…雅姉ちゃんも、私行き遅れてるって思う?」