「雅子、いらっしゃい」 「あ、母さん、ただいま」 母さんは雅姉ちゃんに声をかけた後、ふと足元に転がっている私と目が合う。 「…。やっぱり、なんとかした方がいいわね」 「へ?なんとかって?」 「もういいから、二人とも手を洗って来なさい。もうご飯よ」 「父さんは?」 「もう帰ってくるわよ」 「ただいま」 「ほら」 さすが、母さん。