雅姉ちゃんは玄関から真っ直ぐ居間に入って来た。

「うぃ〜す」

こたつに寝転んだまま雅姉ちゃんに声を掛ける。

「うわぁ。ビックリしたぁ。何やってんのよ、あんた」

「何って、寝てんの」

「はぁ…。これだから」

何よぉ、その見下した目は。

「雅姉ちゃん、一人で来たの?」

「そうよ」

「え〜、杏子ちゃんに会いたかったなぁ」

「何、呑気な事言ってんのよ」