フェイント王子たち


「はい、お待たせしました」

マスターは、私たちの前にそれぞれ注文したカクテルを出してくれた。

「いただきます。乾杯」

「乾杯」

グラスを合わせてから、まず一口。ん、甘くて飲みやすくて美味しい。

「マスター」

テーブル席のおじ様たちに呼ばれて、

「ちょっと失礼しますね」

と、マスターは行ってしまった。マスターが行ってしまうと必然的にまた目が昭次さんを追ってしまう。