フェイント王子たち


「すみませんね、慌ただしくて」

「いえ、私は鍵を貰いに来ただけですから」

「これ、まだ書かれてないでしょ?」

と、言いながら荒木さんは1枚の応募ハガキを私の前に差し出した。

「ええ。なんですか?これ」

「1月までに契約された方を対象に今キャンペーンやってましてね。まぁ、当たる確率はあんまりないですけど、一応決まりなんで、お名前と連絡先の電話番号だけでも書いて頂いて宜しいですか?」