フェイント王子たち


「もうあっち行ってて下さい」

「はいはい」

笑いながら荒木さんは奥のデスクへ行ってしまった。高橋さんは、こちらに向き直ると、気まずそうにヒョコッと頭を下げた。

「すみません、荒木さんがつまんない事言っちゃって。気にしないで下さいね」

「あ、いえ、全然大丈夫ですから」

っていうか、ちょっとは気にしたかった、かなぁ…。

「で、早速ですけど」

「あ、はい」