カチャ。バー『Noise』の扉を開けてゆっくりと中に入る。 「こんばんは」 中を見渡すと既にカウンターに3人、テーブルに2人の先客がいた。 「お〜、有栖ちゃん。いらっしゃい」 マスターが笑顔で出迎えてくれる。う〜ん、この男前の笑顔に癒されるんだよね〜。 「いらっしゃいませ」 テーブル客にドリンクを出し終えた昭次さんが横から声をかけて、 「こちらへどうぞ」 と、笑顔でカウンターの席を引いてくれた。