フェイント王子たち


「まあ、じゃ、もう一軒はお前が行くんだな?」

「あ、はい。僕が案内します」

「じゃ、小瀧さん、そういう事なので、私はこれで失礼しますね」

「あ、はい。ありがとうございました」

荒木さんは軽く片手を挙げて、一人で先に階段を下り、車で帰って行った。2階から並んで荒木さんを見送るとその後は必然的に高橋さんと目が合う。う〜、なんとも言えない緊張感。

「すみません、約束してたのに」