部活が終わり、あたしは柔道場の前で菫を待った。 「じゃね」 「おー」 「万結ちゃん、一緒に帰ろー」 「あー、ごめん。先約あるんだー」 「あ、オッケー。じゃ、明日ね~」 「うん~。ごめんな~」 いつも一緒に帰っている友達が声をかけてくれたが、今日は断るを得なかった。 菫を待つこと、約5分。 「ごめーん」 「うん。土下座して」 「ヒドッ!」 「んじゃ」 「うん」 2人で校門を出た。