陽光の誕生日まで、あと10日。
あたし、菫、しおりの3人は、ひそかにあたしの家に集まっていた。
「それでは・・・・」
厳かに始まる、この会議、その名も。
「『陽光誕生祭2014~ハチャメチャ!?忘れられない☆誕生日っ♪~』会議を始めます」
ネーミングセンスな。
まあ、わたくしがこの名前付けましたけど、異論はないですよね?
でかでかと紙に書かれたその文字を、しおりはポケーっと見つめていた。
無理はない。しおりは、参加することだけ知らされていて、その他の準備は、あたしと菫が勝手にやっていたのだから。
「なに。これ」
わお。第1声それっすか。ウケますねー。ワラワラ。
「陽光の誕生日パーティ。訳すると」
「・・・なるほど」
「万結ちゃんが考えたんだよ、これ!スゴくない?!」
菫の指す、『これ』とは。きっと『~ハチャメチャ!?忘れられない☆誕生日っ♪~』。このサブタイのことだろう。
うん。ある意味、すごいと思う。こういうのを世では、「イタイ」って言うんだよね。万結、頭いいから知ってるよ。
「そだね」
あからさまに棒読みで冷たい視線のしおり。
・・・なんか、ごめんな?


