「わからないが。あの番組の関係者に内通者がいるのかもしれないな。……だが、あちらの事務所は参加すると公式に発表しないようだ」
「……事務所の被害を最小限にする為？」
「かもしれないな。こちら側に気遣いと思わせといて向こうの名前に傷をつけたくない一心んだろう」
「……へぇ。ずいぶんやりたい放題してくれるね」
……そういうヤツ、気にくわない。
けど、もう相手役は決まってる。
君たちなんかよりもっと、もっと比べるのが申し訳ないくらい綺麗な女の子。
……残念だったね。
「あぁ。だがｰｰｰｰｰｰｰｰｰ」
「…うん。もう、俺は決めた人がいる」
俺がそういうと、安心したように大輝さんが微笑んだ。
「…なら、いいんだ。上と理由を付けてなんとかしといてやる」
「……ありがと、大輝さん」
「ああ。まかせておけ」
この後、帰り支度を済ませ家に帰った。
この時、予測していなかった事態になるなんて思いもしなかった。
