「宮川、元気になって良かったな。」


横から同じように咲のことを見ていた裕介も、同じ事を考えていたようだ。


「そうね……」


「それよりも、あいつと王子に関わりがあったとはなー……お前が急に王子のところに行くって行ったときは心臓が止まるかと………」


「……?どうしてあんたの心臓が止まるのよ。」

「えっ!?あ、いや………何でもない!」


あからさまにソワソワしている裕介。やっぱり意味のわからない行動が多い。



「王子が何を考えてるのか分かんないわ………咲との関係もいまだに分かんないし………」



咲に何をするつもりなのか………もし、咲に害を及ぼすようなら…………


モヤモヤと考え込んでいると頭の上に、ポンッと裕介の手が置かれた。


「大丈夫だよ、心配すんなっ!あの人はそんなことするような人じゃないだろ。」



「………そうね。」



こういうちょっとした気遣いができるところがコイツのいいところなのかもしれない。