俺だけが知るお姫様



にっこりと微笑んでそう言った先輩は、私の反応を見ている。


もちろん、私の顔には熱が集中して真っ赤だ。



「ずるい……………」


「え?」



「クロ先輩はずるいです。私のことからかって、いつも私ばっかりドキドキして…………」


頬杖をついてポカーンと私の顔を見たまま、シーンとした時間が流れる。



そして急に、


「はぁ………………」

大きなため息をついて、ボスッと私のいるベッドに顔をうずめる。



「え、えっと、先輩…………?」

声をかけても動く気配がない。




「も、もしかしてお腹痛いとか………!」


「……………違う。」

そのままの体勢で答える先輩。


「じゃ、じゃあ、急に眠くなったとか…………」

「違う。」



「えっと、じゃあっ!」

ダメだ。これ以上理由が思いつかない。ピクリともしなくなった先輩に慌てる私。


「だからー…………そうじゃないんだって。からかってるんじゃないんだけどなー…………」




からかってるんじゃない?



「だからー……………」