俺だけが知るお姫様


それから二人とも、落ち着いて我に返る。


「あの………先輩?」



「ん~?」





「えっと…………授業はどうしたんですか……?」


そう、よくよく考えると……いや、考えなくても今は授業中だ。まさか………!






「あぁ、咲ちゃんのほうが気になったから抜けてきた。」


にっこりと笑顔で答える先輩に、私はサーッと血の気が引く。



「は、早く戻らないとっ!ダメですよ!」


成績の悪い私でも、授業で寝てしまう私でも、さすがに授業をサボるなんてことはしない。



「んー…………」

ダメだ。この人、絶対戻る気ない…………



気づけば、先輩は私の寝ているベッドに肘をついて、私の顔をじーっと見ていた。





「俺、授業より咲ちゃん見てるほうがいいんだよね。」