保健室は物音一つせず、私にとってつまらない空間となりつつあった。
「……………」
さすがの私も、独り言を言ったりはしない。というよりも、今そんな元気は持ち合わせていない。
ガラガラガラ……………
扉が開く音…………?先生かな…………
そう思ったけど、声を聞いて違うことがすぐに分かった。
「咲ちゃん…………?」
え……………先輩?もしかして、いや、この声はどう考えても…………
クラクラとする頭でいろいろと考えているうちに、ベッドのカーテンごしに先輩が近づいてくるのが見えた。
どうしようっ、ね、寝るふり…………!
「咲ちゃん…………?寝てるのか………」
どうして寝てるふりをしたんだ私っ!
寝てると思った先輩は、私の横にあるイスに腰を掛ける。