俺だけが知るお姫様


気づけば私の左手は先輩の右手の中にあった。


「あの……………クロ先輩?」

「何?もしかして嫌だった…………?」


「え!?いや、違います!逆に嬉しいですよ!!」

はっ!私は一体何を…………



「……………そっか。」

そう言って柔らかく笑う彼を見て、自分が言ったことがどうでもよくなった。


先輩の手、すごく大きい。

とても……………あったかい。


なんだか懐かしいな…………

こうやって誰かと手を繋いで、河川敷を歩いたことがある気がする。




ふと横を見てみると、先輩の頬が夕日に染まって赤くなっているように見えた。