「………おい、姫野。」
「何よ!そもそもアンタのせいだからね!喫茶店って何よ!こんなことだろうと思ったわ………メイド服なんて着ないから!」
そう、我がクラスでは喫茶店をすることになった。「喫茶店と言えばメイドさん。よし、メイド服を着せよう。というより見たい。」という、クラスの希望によってこうなった。
「私は裏方がいいわ!他の子とチェンジ!」
「それじゃダメなんだよ。お前のじゃないと………」
そう言いかけた瞬間、周りの視線を感じた。………全員揃ってニヤニヤしてやがる。
ついこの前知ったこと、それは俺が姫野のことが好きということが常識として扱われていたことだ。
喫茶店をしようということになったのも、それが一つの原因だったりする。
もちろん、他にも接客としてメイド服を着る予定の可愛い女の子はいるが、美人だと評判の姫野のメイド姿を見たがっているクラスの男子たちはたくさんいる。