「はああ?どの口がそれを言うわけ?だったらあんたこそ、女をとっかえひっかえ、その上、彼女がいるのに私のうちに何泊もしてろくすっぽ家に帰らない、いい加減にあんたのほうがちゃんとしなさいよね!」


 「じゃ、別れる」


 「はあ??」

 「今の女とはもう別れる。そうすればお前のうち来るの問題なしじゃん」

 「そういうのをもうやめなさいと言ってんのよ!私に言われたから別れる?は?何言ってんの?私の言うことなら何でも聞くっていうの?!」
 「聞くよ!俺は夏妃のとこにいたいんだ!」


 ばかばかしい。こんな茶番いい加減に私もやめたくなった。私は一体、この何考えてんのかわからないうえに女癖も悪い分からず屋の、どこが好きなんだ!


 「そう、私の言うことなんでも聞くって言うなら言うけどね、じゃあ私をあんたの彼女にしてみなさいよ!」


もうこんな腐れ縁うんざりだ。睨みつければ、瞬間接着剤をバケツ一杯かぶったように、固まった小寺がいた。