「孝宏君のことが好きです!」

 言ってしまった。
 孝宏君は一瞬だけ驚いたような表情をしたけど、すぐに真面目な表情に戻った。
 ゆっくり立ち上がった孝宏君は、言葉を絞り出すような様子で言った。
「えっと、好きって……お付き合いする、とか……そういう『好き』ってことで、いいんだよね?」
「あ、はい、もちろんです!」
 自分の顔がすごく熱くなっているのがはっきり分かった。
 孝宏君の顔を見るのが怖い……言葉を聞くのも怖い……。
 断られちゃったら、どうしよう……。