ここは、何処だろう? 見渡す限り知らない景色。 こんなに蒼く、硝子の様に透き通った空なら少し散歩をしようと気まぐれに思ってふらふら歩いていたら。 私は道に迷っていしまったらしい。 まあ、どうせ今は春休み。夕方まで散歩しとこう。 なんて思って。 蒼い空に横にたなびく真白の雲。 追いかけて歩いていたらいつの間にか。 「う……わあっ!」 1本の大きな桜の樹を見つけた。