美香はそれを見て手紙を広げ、読んだ。

「パパへ。


 今日は遊園地へ連れて行ってくれてありがとう。

パパにはいつもおしごとで疲れているのに無茶な事ばかり言ってごめんね。

仕事をしているパパはみたことないけど、

とってもかっこいいんだなと思います。

いっつも休日美香と理奈と遊んでくれて本当にありがとう。


いつも楽しいそうに遊んでいるパパを見る事が大好きです。

たまに買いたいおもちゃがあって駄々をこねてごめんね。

お金の事でパパは悩んでいると思うけど、

私たちは元気な姿のパパを見るのが好きです。

大好きなパパ。

いつまでも元気でね。美香 理奈」


美香は手紙を読み、満面の笑みを見せた。

理奈も同様にその顔をした。

 誠の顔には涙が流れていた。

娘達に何もしてあげれなかったと思っていたが、

娘達が自分を慕って、大好きだと言ってくれた事に対して感謝した。


いままでの生活にありがとうと思った。


 娘達はベンチへ座ると同時に、さゆりが立って、言った。


「次は私ね。」


誠は再度びっくりした顔をした。顔が涙でぐちゃぐちゃだ。