「いや…まぁいいけど。」 ナツはなんやかんや言えば、結局は着いきてくれる優しい奴だ。 「はぁ…。」 教室から出た途端ナツがため息をはいた。 「そんなに嫌?」 私の問い掛けに対してナツは、廊下の奥を見つめていた。今まで見たことない顔。 何故だか分からないけど、私にはそれが今にも泣き出しそうな表情に見えた。 「…ナツ?」