見んな!


さっさと教室に帰れ!


遊んでそうなのにって、一言余計なんだよ!



そう思ったけど、話しかけるのが面倒なので黙々と問題に向かう。



爽は井瀬の存在なんかムシして、机に突っ伏して寝ている。



あんたの友達なんだから、責任持って相手してよ!



「こなっちゃんって噂と違うっていうか、ギャップがあって可愛いし」



ムシムシ。


井瀬よりも今は問題を解く方が大事だ。



「爽なんかやめて、俺にしとかない?」



「…………」



ムシム……ッ。



「聞いてる?」



「ちょ、きゃあ」



いきなり肩を引き寄せられたかと思うと、すぐ隣に井瀬の顔があってビックリした。