次の授業で確実に当てられるから、必死になって問題を解いている。



わからないから頭を悩ませているのに、このチャラ男は散々邪魔をして来る。



「こなっちゃーん、爽が相手をしてくんないんだよ〜」



「だったら自分の教室に戻りなよ」



「いや〜、でもこのクラス可愛い子率が高いからさ」



「…………」



あっそ。


もう何も言うまい。


スルーしよう、スルー。



そう思ってシャーペンを握り直す。



「こなっちゃんって、遊んでそうなのに必死に予習とかしちゃうような子なんだね〜」



爽の席の前に座っていたハズの井瀬は、いつの間にかあたしの横に立ってノートを覗き込んでいた。