未だに鋭い瞳でしんちゃんを睨み続ける桐谷。
「なんだー?宣戦布告か!?」
「過保護な幼なじみだな、あいつ」
「爽やかヤローのくせに、いい根性してんじゃん」
周りの不良君達は、面白がってヤジを飛ばしている。
だけどあたしは
しんちゃんが真剣に言うのを見て心を痛めていた。
「 ほ、ほら!帰ろう?」
そう言ってしんちゃんの腕を掴んで、引っ張ろうとした時だった。
「なつ」
あたしの名前を呼んだのは、透き通るようなしんちゃんの声じゃなくて。
低く冷たい桐谷の声。
しんちゃんの腕を掴んだその手を、ガシッと桐谷に掴まれた。
「へっ……!?えっ?ちょ、ちょっと!」
そしてそのまま無言で引っ張られ、下駄箱まで連れて来られた。



