「なな、なに……?ち、ち、近すぎるんだけど……っ」
緊張してどもってしまう。
な、なんで……こんなことに。
背中には壁、目の前にはダークなオーラを纏う爽の姿。
両手を取られて、壁にキツく押し当てられる。
力が強すぎて、思わず顔をしかめた。
それだけで、怒っているということがひしひしと伝わって来た。
だけど、爽の息遣いをすぐそばに感じてドキドキする。
「なにって、こっちのセリフな」
低くて冷たい爽の声が耳に響く。
何を怒っているのかわからなくて、あたしは何も言えなかった。
「マジでなんなんだよ、お前」
「…………」



