そんな真っ赤になるほど真剣に相手を想っている小出君を、心の底から応援したいと思った。



あたしの言葉に小出君は、ゴクリと唾を飲み込む。



そして再び口を開いた。



『ユキのことが好きでした!』



きゃーッと一気にざわめき立つ。


そしてユキちゃんに視線が集まる。



当のユキちゃんは、まっすぐに小出君を見つめていて。



2人は距離の離れたところで見つめ合っていた。



『良かったら、俺の彼女になって下さい!』



「うひょー、小出のヤツやるね〜」


「やっべ、かっけえ」


「ハズいヤツ〜」



色んなヤジをものともせず、小出君はユキちゃんをまっすぐ見つめていた。



『ユキさん、お返事は?』



どこからマイクを引っ張り出して来たのか、また別のお調子者がマイクをユキちゃんの口元に持って行って返事を求めた。



『あ、えと……よ、よろしくお願いします』



きゃーッと歓声が上がって、どこかからか拍手までもが聞こえて来た。