テンパって頭が混乱して来た。 “それって、あたし?”なんて、そんな自惚れたことを聞くことも出来なくて。 ドキドキがおさまらない。 もし もしも、あたしだとしたら……。 「わっ」 テンパっていたせいで、道路の段差につまづいて転びそうになった。 だけどその瞬間、腕を強く引かれて誰かの胸におでこがトンッとくっ付く。 腰に腕を回されて、抱きとめられたような格好。 「あっぶねぇな」 低い爽の声が耳元で聞こえて、心臓がありえないほどの速さで動き出した。