その後どうやって部屋へ戻ったのか、部屋に戻った後の記憶さえ曖昧だった。



「ずっと悩んで考えてろよ」



その言葉が頭から離れない。


理由を教えたくないくらい、爽は怒ってるの?



わからない……。


まったくもって、全然わからない。


だけど、あたしが何かをしたということは間違いない。



そのせいで怒っているんだということも。



うーん。


うーん……。


うーん……!



「何唸ってんのよ?」



ベッドの上でゴロゴロするあたしに、奈子の冷静な声が聞こえて来た。