冷たくそう吐き捨てると、爽はパッとあたしから離れて背を向けた。



触れられたところが尋常じゃないくらい熱くて、胸のドキドキが止まらない。



冷たく突き放されたハズなのに、なぜか火照るあたしの頬。



おかしい、絶対に。


ドキドキし過ぎて、変になっちゃいそうだ。



「わ、わかんないよ。ちゃんと、理由を教えてよ。気になって……何も、手に付かないじゃん」



その背中に切実に訴える。


だって、気になり過ぎて。


そうじゃなくても、今日は寝付けそうにないのに。



「いいんじゃねえの?それも」



えっ……?



「そうやって何も手に付かなくなるくらい、ずっと悩んで考えてろよ」



そう言い残して、爽は部屋の中へと入って行った。