そんなこんなで日々は過ぎて行き、今日は待ちに待った修学旅行。



クラス毎にバスに乗って、連なって高速道路を走っている。



みんな教室にいる時とは違って、浮き足立った様子でギャアギャア騒がしい。



あたし達3人も例外じゃなかった。



「小夏〜、グミんチョ食べるぅ?」



大型マイクロバスの一番後ろの席で、あたし達3人は横1列で座っていた。



奈子を真ん中に挟んで、その向こうから真央が満面の笑みで身を乗り出している。



「食べるー!美味しいよね、グミんチョ!」



「だよねぇ、真央も大好きぃ」



グミんチョとは、その名の通りグミの中にチョコが入ったお菓子。



あたしと真央はコレが大好き。



「よく食べれるね、そんな不気味な味のモンを」



奈子がげんなりした顔をして見せる。