「ホーント、ウザいよねっ!」
「ねー!」
その時、廊下からそんな声が聞こえた。
教室のドアは閉め切っているから、そこに誰がいるのかはわからない。
だけど、どこか聞き覚えのある声だった。
「クリスのヤツ全然こたえてなかったし!」
ク、クリスって……。
まさか。
これは、野崎さん達……の声だ。
次第に心臓がバクバク言い始める。
冷や汗のようなモノが背中を伝った。
お願いだから、こんなところで余計なことは言わないで。
「やっぱ教科書に落書きしただけじゃ、足りないんじゃない?」
「そうだよー、もっと苦しめてやらなきゃ」
「だね!次は何する?呼び出してリンチとか?」
楽しげな彼女達の声が、一つ一つ鋭く胸に突き刺さる。



