その箱には見覚えがあったし、箱を見た瞬間からまさかっていう気はしてた。
でも
な、なんで……!?
爽があたしにケーキを?
わざわざ学校にまで持って来て……。
「それ食ったら幸せな気持ちになれんだろ?最近のお前、空元気っつーか。見てて痛えし」
自分の髪の毛をわしゃわしゃ掻き回しながら、爽が言いにくそうに口を開いた。
あ、あたしの為に……?
ケーキを学校に……持って来てくれたの?
「あ、ありがと……」
……どうしよう。
嬉しい。
優しさが心に沁みる。
爽のその気持ちがすごく嬉しくて、自然と顔が綻んで行く。
それだけで気分が晴れやかになるなんて、やっぱりあたしは単純バカかも。
でも、それでもいいや。
「早速、食べていい?」
箱の中身を確認すると、一番好きなフルーツたっぷりタルトが入っていた。
うー。
なによ、こんなの反則じゃん。
何気なく言ったことを覚えてくれてたなんて。
興味がなさそうなフリをして、ちゃんと話を聞いててくれたんだね。



