やって来たのは、いつかの美術の授業で来た空き教室。
爽の後に続いて入ったあたしは、ガラガラと後ろ手にドアを閉めた。
一体、どうしたっていうんだろう……?
朝っぱらからこんな場所に連れて来るなんて。
爽は眠い目をそのままに、カバンの中から何かを取り出した。
「ん」
「えっ!?」
そしてそれをあたしに向かって差し出した。
「やる」
「えっ!?」
爽は白くて小さなその箱を、ズイッとあたしの方に近付けて渡して来た。
手を伸ばしてそれを受け取る。
こ、これって……。
「……タニリキの、ケーキ?」
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