「爽は好きな人いないの?」
駅までもう少しというところで、思い切って聞いてみた。
だって、あたしの好きな人を爽は知ってるワケだし。
このままじゃフェアじゃないっていうか。
……気になる。
「あ!?関係ねえだろうが!」
ギロリとあたしを睨んで、冷たくそう毒づく爽。
どうやらそれは聞かれたくなかったみたい。
だけど全然怖くない。
今なら笑いさえ浮かんで来る。
だって図星なんでしょ?
好きな人、いるんだね。
それがわかってしまったから。
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