その言葉を聞いた俺は親父さんをそのまま門の近くに座らせて全速力で道場の中へと突っ込んだ。
「近藤さん―――!!」
頭の中に昼間の彼女の笑顔が何度もリプレイされる……。
俺がいってもどうにもならないことくらいわかってるけど…自分の行動をもう理性で止められるすべはなくただ夢中で近藤珠希の姿を探しつづけた。
「コナイデ――――!!!」
甲高い声が道場の外から聞こえた。
「近藤さん!!!」
その発声場所を頼りに俺は神棚の近くの木刀を握りその奥へと繋がる古い木の扉を開けるとそこにはまた古い蔵のような建物が聳えたっていた。

