「「浅葱くん!!!」」 「「とにかくいまは何も言わなくていいからー!!」」 得体の知れないおぞましい奴が距離を詰めるなか俺は目一杯近藤珠希の腕を引っ張った時彼女が俺の手を掴み返しそのまま光の差し込む出口へと飛び込んだ。 「「「マ………テ…!!! コ…テ…ツ………!!!」」」 ―――ザシュッ……。 光に包まれた瞬間いきなり奴のおぞましい声が途切れそれとともに何かを切り裂くような音が響いた。 「……ま…ま…待って――!!」