(テ‥ツ‥コ‥テ‥ツ? 何の事だ‥。) 微妙に鼻を鼻につく何処からか錆びた血なまぐさい臭いを風運んできて思わず眉間に皺をよせた。 「どうかしたの…?」 その様子をみて心配そうな顔で覗き込む近藤珠希の声に気づき慌てて作り笑いをかえした。 「いやあ…神社とか意外のとこで礼拝初めてだったから思わず力んじゃったよー!」 「そうですか――!! 何はともあれ…誠心誠意の思いを神棚に込めればその思いきっと届きますよ…。 さあ――どうぞゆっくり見学席に座って稽古風景を拝見なさって下さい!!」