厳格な顔と鋭い瞳がギョロ…と俺を見下ろす様に身を絞られるような気分のまま佇む様子に喉を鳴らすこともままならず呆気に浅葱誠はたちすくんでいた。 「天然理心流の流れをくむ我が道場へようこそ!! 歓迎する…。 どうぞ心ゆくまで見学していって下さい。」 低温でよく通る太い声だが丁寧に二人を迎えいれられた。 「せっかくだから…体験していったら…?」 「珠希……。 この方は見学をしたいとわざわざうちの道場の門を叩いて来て下さったのだ…。 無理に進めるものじゃない。」