「見学しにきてくれたんだね…!!」


慌てふためく浅葱誠の行動を悟ったのか…近藤珠希はいきなりグイッと俺の腕をひいて道場に引率していく。



「お父さん!!

見学したい…っていいでしょう?」


立派の門を見る余裕もないまま道場の入り口に腕を掴まれたまま立つ浅葱誠の前に広がる澄んだ板張りの空間が広がる…。



「辞め!!

休憩にしよう…!!」


体格と風格のある如何にも剣士らしい立派な風体の男性が浅葱誠と近藤珠希の前を塞いだ。


(―――超…怖え…!!

帰りてぇーんだけど……)