「―――ごくり………。」


生唾を飲み込み古風で馬鹿でかい立派な門に目を泳がせた。

(……なんていえばいいんだよー。

学校でもそんなに話したわけでもないのにさー汗)



ひとまず端から端まで家の敷地全体を見てふと一郭の景色で目がとまった。


(あれ…この景色…どこかで…??)


誠は鞄の中をあさり以前、近藤珠希からもらったパンフレットを出して見合わせた。


すると立派な門構えの横に並ぶこれまた立派な門に勇ましい筆記体で『天然理心流 近藤道場』と書いてあった。